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日本ではまだピルを服用しない女性が多い

2020年03月01日

ピル(経口避妊薬)は1960年代のアメリカで開発されました。日本でも古くから中用量ピルが治療目的で用いられているが、副作用が多いことや、偏見の目で見られることを心配する女性が多かったことから、海外ほど普及率は高くありませんでした。当時の女性は、抵抗感を抱いてしまう対象だったともいえるかもしれません。

平成11年(1999年)に避妊目的としての低用量ピルがようやく認可され、次いで平成20年(2008年)に月経困難症の治療薬として認可されました。ほかの国と比べると大きく後れを取っていると考えることができます。

海外では生理を止めて自分らしく生きることの選択や、避妊のための経口避妊薬が主流ですが、日本ではまだまだ生理と共存し、コンドームを用いた避妊法が主流です。低用量ピルの使用も普及率が低い現状があります。

その反面中絶への偏見も根強く残っているという矛盾が見られます。望まない妊娠による中絶を防ぐためには、男性にコンドームを使用してもらうだけでなく、日本人女性の性の考え方のリベラル化が求められています。

このところでは、メディアやインターネットなどで低用量ピルを紹介するコンテンツが増えているため、女性の注目度が高まっていますが、以下の理由からまだまだ浸透度が低い状態といえます。

・薬局や薬店で気軽に経口避妊薬が買える環境になく、病院で処方を受ける必要がある・避妊目的の場合は、自費診療となる・定期的に血液検査を受ける必要がある・3~4周期分しか一度に処方してもらえない・喫煙者や生活習慣病のリスクがある人に処方してもらえない・年齢が高い人の避妊目的には経口避妊薬を選択しない・副作用がある

どちらかといえば、処方してもらえない場合や副作用に関するリスクよりも、産婦人科で検査やカウンセリングを受けたのちにピルを処方してもらう煩わしさや、自費診療となってしまう金銭面の負担が先に立ってしまい、経口避妊薬以外の避妊法を選択するという構図が出来上がってしまっている経緯がみられます。

まだまだ、日本における低用量ピルの歴史は浅く、かつて婦人科疾患治療のために処方されていた中用量ピルの副作用のイメージが残されていることも抵抗感がある理由としてあげられるでしょう。

日本で処方される低用量ピルは、28日1周期を掲げており、飲みやすさの向上と飲み忘れることなく飲み続けられる工夫が施されています。また、一相性・三相性などホルモンの含有量を変えた経口避妊薬も存在しています。より私たちの体のサイクルやリズムに寄り添ったものとなっていますので安心です。1周期分の生理日調整や、病気治療、避妊など女性主導の経口避妊薬の服用がしやすくなっています。副作用も飲み始めのころだけで自然と消失していくとされています。ピルの服用を終了してからすぐに妊娠することも可能ですので、バースコントロールを検討している人も安心でしょう。